
導入
『モダン・ラブ』は福島卓也監督の8年ぶりの長編新作。全国公開された前作『永遠の僕ら』は東京国際映画祭をはじめ、世界各国の映画祭で高い評価を受けた。
『TIME IS ON MY SIDE』がぴあフィルムフェスティバル入選、『JAM』が水戸短編映画祭審査員奨励賞を受賞するなど、数々の実績を残した福島監督は、2001年に『PRISM』で鮮烈なメジャーデビュー。以来、監督として「とんでもない天才」「異才」「インディーズ映画界の重鎮」と評される。
福島は、90年代から20年以上にわたり「都市と記憶」「現実と非現実」などをテーマに撮影を続け、インディペンデント映画界で高い評価を得ている。2016年には特集上映『ESCAPE FROM THIS FUCKIN WORLD』を開催し、ドイツで世界初公開された短編映画『LEGACY TIME』では、代表作15本が上映された。
特別上映の成功を受けて新たなプロジェクトとしてスタートした福島監督の最新作『モダン・ラブ』。恋人を失った女性の孤独と葛藤、そして揺れ動く心情を描いた作品。物語のテーマとなる出来事が主に東京で起こるが、撮影は国内の地方や海外でも行われた。映画監督としての才能が光る、サイコ・ファンタジーで切ない青春映画に仕上がっている。
主演は、ラジオドラマ「NISSAN BEYOND THE AVERAGE」で人気を博し、つかこうへい脚本の舞台への出演でも評価を得ている稲村あずさ。福島監督の前作「LEACY TIME」で好演し、本作でも主演に抜擢。パラレルワールドを行き来する難役を熱演した。共演は福島作品の常連俳優・高橋卓郎。脇役には、日本映画には欠かせない俳優陣の川瀬陽太と草野康太。ロックバンド「ザ・ジョンズ・ゲリラ」のボーカル・今村玲於も重要な役どころで出演している。
これはサイエンス フィクションであると同時に、哲学的でまったく予想外の物語でもあります。この物語は「真実の愛とは何か?」という疑問を投げかけます。この映画は間違いなく面白く、他に類を見ない作品です。

話
現在、東京です。
NASAは太陽系に生命が存在するかもしれない新惑星「エマノン」を発見したと発表した。その衝撃的なニュースは世界中に広まり、新惑星ブームが巻き起こる。人々の熱狂とは裏腹に、異常気象が頻発する。
旅行代理店でアルバイトをしながら、理論物理学の修士課程に通う美香(稲村あずさ)は、5年前に失踪した恋人のテルのことを忘れられずにいた。美香は一見、普通の大学院生。実は、孤独を紛らわすために出会い系アプリで男を漁りながら、妄想の中でテルと話す毎日。そんな美香を見て、親友でゲイのシゲ(吉野清張)や、大学院の研究室の先輩である高山(佐藤睦美)が心配する。
ある日、ミカは突然デジャブを経験し、自分と似た者同士と出会う。お互いの姿を見て驚いたミカは、困惑する事態に陥る。ミカはテルの親友バード(今村玲於)に会いに行くが、そこで3人目のミカと出会う。3人はそれぞれ別の世界線に存在していることが判明。バードは、エマノンがパラレルワールドを絡ませたのではないかと語る。
三人のミカ。一人はテルが消えた世界に、二人はテルと出会い恋が始まる世界に、そして三人目はテルがすでに亡くなっている世界に住んでいます。三人の住む世界はループし始めます。エマノンのせいで、時空に何らかのエラーが発生します。